科布2007/05/26 21:33

若冲の画集より
 先だって相国寺にある美術館で
若冲の絵をみて、
その斬新な構図と緻密であざやかな色具合に驚嘆したのですが、
きょうは、襟元の染み抜きを頼んだ呉服屋さんで
自然界の色、繊維の織具合のすごさに圧倒されてきた。

あ、これ、帯の話。
古代布、科布というらしい。

科の木の皮を剥いで村人総出で24時間休まず煮て
繊維を柔らかくする。
それをいいところは帯に、
粗いところは帽子や飾り用の敷物になったりするらしい。

その年の気候によっても微妙に出来具合が変わる。
自然そのままの素材がシンプルで
それでいてなんとも贅沢な美しさ。

ここのご主人は自分で現地に買い付けに行ったりし、
すごくいい感性を持ってはるので
問屋さんもここに買いに来ることがあるらしい。

きょうは2時間近くお宝を幾つか見せていただいた。
触ってもいいといわれたけど
いやぁ~ちょっとてがだせなかったけど、
目はいっぱいいっぱい見開いて眺めた。
自然素材はほんとすごい!
あつかましい気がして写真も撮らせてもらってないわ。
(本文写真は若冲の画集から撮影)
 ↑宮内庁に保管されてきたので色が全然劣化してない。